2021-01-21 『戦中派不戦日記』 読 『戦中派不戦日記』 山田風太郎 昭和20年。 23歳の山田青年は、新宿にある東京医学専門学校の学生だった。 その一年間の日記。 山田青年は、読書を欠かさなかった。 空襲を逃げまどった。 戦争中も敗戦後も、衣食住の苦労は尽きない。 時間も体力も気力も、生きることに消耗された。 けれど、読書し続けた。 この年に、山田青年は、奥様となる人に出会う。 「一人の少女が自分の運命に突如接近して来たのを感じた」 未来から、厚い黒い雲を突き抜けて、一筋の光が射してくるよう。