「マルティン・ベック 10部作」
「マルティン・ベック 10部作」
マイ・シューヴァル ペール・ヴァールー
訳 高見浩
角川文庫
『悲しみのイレーヌ』で、『ロゼアンナ』という名前の語感が気になった。
現在、柳沢由美子さんの訳は、5作目まで進んでいる。
どうが、止まってしまいませんように。
なぜなら、7作目から、マルティン・ベックが変化していくから。
一番印象に残ったのは、8作目の『密室』。
乱暴に一言でまとめると、誤認逮捕の話し。
怖かった。
そして、ベックが、密室トリックを解明するだけでなく、自分自身を開く。
9作目の『警官殺し』には、『ロゼアンナ』・『蒸発した男』の犯人も登場する。
最後の『テロリスト』に出てくる、4人のテロリストのうち2人が、日本人。
時代は、1974年。
日本赤軍のイメージで、日本人になったのだろうか。
二人は、回天・神風と名乗っている。
日本赤軍の人は、絶対に使わなそうな…。
ルン、ラーソン、オーライが好き。
ルンとラーソンは、休みを合わせて、一緒に釣りに行くそう。
ラップランド人のルンの故郷へ。
想像すると、幸せな気分になる。
『ロゼアンナ』
『蒸発した男』
『バルコニーの男』
『笑う警官』
『消えた消防車』
『サボイ・ホテルの殺人』
『唾棄すべき男』
『密室』
『警官殺し』
『テロリスト』