遊睦民祭 蔵王 2
2023年9月23日(土)・24日(日)
遊睦民祭 蔵王 2
GEZANの時、何故か、空に意識が向いた。
何度も空を見上げた。
飛行機雲が、長く伸びて、雲を抜けていった。
とても高い所を、多分とても大きい鳥が、飛んで行った。
トンボが、ツー、ツーと行き交った。
シャボン玉が流れてきて、割れた。
ドローンがやってきて、旋回して、帰って行った。
友部正人さんの時は、ステージ背後の山が気になった。
あそこに、どれだけの生き物がいるのだろうかと思った。
小さな虫から、もしかしたら熊まで。
前に立っている男性の帽子に、トンボが止まった。
赤トンボだった。
何十年ぶりに見た。
友部さんの一時間後、同じステージで、OKI & Rekpo + 内田直之。
また、山を眺めていた。
でも今度は、生き物のことは思わなかった。
樹々の葉が、風にそよぐ。
さっきは、全然見えなかったのにと不思議だった。
雲の流れで、山の斜面の日差しを浴びる箇所が移動する。
そうすると、そこがキラキラと輝く。
アイヌ語で、風は、「レラ」。
木の葉が、風に揺れて、キラキラと踊っているような語感。
空、森、風。
ばらばらに感じていたものが、東北六県ろ~るショー!!で一つになった。
「月夜のらくだは泣いてるだろか」の時。
空を見上げた。
そして山を眺め、ぐるっと頭を巡らすと、月があった。
全部で一つの「場」になった。
そこに、自分も含まれている感覚。
これは、「時」だろうか。
遊睦民祭 蔵王 1
2023年9月23日(土)・24日(日)
遊睦民祭 蔵王 1
獅子舞、3つ見ることができた。
糸あやつり人形の獅子は、ほのぼのと犬のよう。
黒獅子は、長い胴体の動きが、龍や蛇のよう。
東北六県ろ~るショー!!の獅子は、キレッキレだった。
義理と人情。
説法の中の「ハレルヤ」のギター。
激しい戦闘をイメージすることが多い。
でも、この日は、人々の叫びや嘆きに聞こえた。
説法が終わって、ステージに戻ってきた映美さんが、「AZUMIさん、宇宙へ行っちゃった」みたいに、そのギターを評した。
東北六県ろ~るショー!!で、映美さんに「昨日狂ったAZUMIさん」みたいに紹介された。
そのAZUMIさんのcrazyなギターも含めた六県ろ~るで、獅子がキレッキレに舞った。
黒獅子は、印象に残った。
一部の後半、黒獅子は生き生きと動き回っていた。
何度も歯を嚙み合わせて人々の安寧を祈り、見物する人たちも胴の中に入れてうねり、練り歩く。
黒獅子と村人が、田んぼの畦道を行く風景が浮かんできた。
日が暮れてからの二部の最後は、黒獅子を、警固と呼ばれる人が神社に戻す。
説明をする人が、「まだまだ、もっと遊びたい黒獅子」と言っていた記憶。
獅子舞の、人間を守る神としての行為が、「遊び」と言い換えられる。
面白い。
遊びたい黒獅子と警固の間で、真剣な闘いが繰り広げられる。
実際の祭りでは、村人たちが、黒獅子を応援する側と、警固側に分かれるそう。
この曖昧な関係性が、いいなぁと思った。