2023-01-01から1年間の記事一覧

夜久一&横山知輝

2023年9月5日(火)浅草 BARデンキュー夜久一&横山知輝 「僕は帰ろう」コントラバスの一つの擦過音が、イメージを深くする。 更地となった、相馬の津波の被災地を歩いた時の景色。 おだやかな海。砂浜の茶碗の欠片。風車。手作りの祭壇。鯉のぼり。奇跡的に…

AZUMI

2023年8月27日(日)池袋 バレルハウスAZUMI 8月は、3つ、AZUMIさんのライブに行けた。ギターソロ。横山さんと。ワンマン。異なった味わいを楽しめた。 この日のワンマンは、ジュークボックスみたいだった。 AZUMIさん限定のジュークボックスがあったら、皆…

AZUMI&横山知輝

2023年8月26日(土)泪橋ホールAZUMI&横山知輝 久しぶりの説法、嬉し。 「ハレルヤ」。『田舎教師』の青年の最期のシーンが浮かんだ。提灯行列の賑わいの中の死。 日本軍の遼陽占領が9月4日。羽生での戦勝を祝う提灯行列は、9月7日。 死の床で、青年は、「…

『ケルト人の夢』

『ケルト人の夢』マリオ・バルガス=リョサ野谷文昭 訳岩波書店 アイルランド独立のための活動を始めたケイスメントは、ドイツに赴く。蜂起に使用する武器を、ドイツから提供してもらうため。そして、蜂起の時に、ドイツの陸軍と海軍にイギリスを攻撃しても…

夜久一&横山知輝

2023年8月14日(月)神保町 ホンジツ夜久一&横山知輝 窓に、店内の照明が映っている。境界が曖昧になって、向こうにも奥行が生まれて、幻想的だった。 コントラバスの音が似あう。 「火の車」(?)の時、ピンク・フロイドの『炎』のジャケットが浮かんだ。…

AZUMI

2023年8月11日(金)難波ベアーズAZUMI エレキソロのspace感。洗脳されているみたいだった。 意識が、どこかに連れていかれてしまう感覚。 一部は、アコギソロ。ノンストップで55分。 知っているメロディ、知らないメロディが連綿と繋がっていく。脳が指に…

夜久一

2023年7月26日(水)亀有 KIDBOX夜久一 タイトルはまだ無いらしい、「鯨の鳴き声」と「車が燃える」歌、良かった。シンボリックな感じ。 「鯨の鳴き声」は、涼しかった。続く「車が燃える」で暑くなった。 鯨が深海に潜るって、知らなかった。水圧で潰れない…

『うらめしい絵』

『うらめしい絵 日本美術に見る怨恨の競演』田中圭子誠文堂新光社 甲斐庄楠音の「畜生塚」に描かれた21人の女性の中。その中に、引っ込んで膝を抱えた少女がいる。 著者は、この少女はお伊万の前(駒姫)ではないかと思う。「秀次の首と対面した女たちが悲し…

『甲斐荘楠音の全貌』

『甲斐荘楠音の全貌』東京ステーションギャラリー 三階の展示を観て、二階の展示の最後の一つ前が、「畜生塚」。「畜生塚」の向いに、「畜生塚」に描かれた女性達のポーズを取る楠音の写真。 この組み合わせが、エロかった。 二階の展示では、スケッチ「座る…

ワタナベマモル、岩井里樹

2023年7月16日(日)大船 Re roomワタナベマモル、岩井里樹 Re roomは、ベランダ側の窓が広い。広い窓の外には、景色を遮るビルが無い。 「喫煙小唄」の途中で、暮れていく空が、夜になった。 じいさんに手を引かれて、空襲の中を逃げる。 ワタナベマモルさ…

バラッドショット、The Sundance

2023年7月6日(木)高円寺 moon stompバラッドショット、The Sundance 会社で、「あぁ明日は七夕だ」と気付いた。命日だと思った。 誘われて、何の気なしに行ったライブは、バースデーライブだった。不思議な感じがした。 The Sundanceさんは、初めまして。M…

Elsen Price、中尾勘二、横山知輝

2023年7月5日(水)入谷 なってるハウスElsen Price(b) with 中尾勘二(kl,sax,etc) 横山知輝(b) 二部。Elsenさんと中尾さんから。途中で、横山さんが加わった。 ここからとても良かった。 横山さんの音が軸になったような…。それは、グイグイ引っ張るのでは…

『恐ろしい美が生まれている アイルランド独立運動と殉教者たち』

『恐ろしい美が生まれている アイルランド独立運動と殉教者たち』ユーリック・オコナー訳 波多野裕造青土社 「恐ろしい」は、血が流れる。「美」は、アイルランド。 多分。 アイルランドは、武力に依らずに、自治を獲得しようとしていた。 そのためには、イ…

山口敦子、早川岳晴

2023年6月11日(日)阿佐ヶ谷 SOUL玉山口敦子、早川岳晴 敦子さんの歌声の気持ちよさ。早川さんのベースの気持ちよさ。 雰囲気は全然違うのだけれど、組み合わさって、新しい気持ちよさが誕生。 ベースの低い振動と、真っすぐな声。 敦子さんのギター、マン…

『極夜行(きょくやこう)』

『極夜行(きょくやこう)』角幡唯介(かくはたゆうすけ)文藝春秋 2018年 著者が極夜に興味を持った、『世界最悪の旅』というノンフィクション。電池を使う懐中電灯が無かった時代の、極夜の旅。 その紹介箇所を読んでいて、思い出した。夢の中で経験した、…

『ルポ川崎』

『ルポ川崎』磯部涼新潮文庫 少し前に、違う著者による「ルポ」+「地名」の本を読んでいた。その地名は、「歌舞伎町」・「西成」と、地名ではないけれど「路上生活」。今回は、「川崎」。 漠然と、どこも治安があまり良くない感じのところ。でも、読んでいて…

『狂うひと』

『狂うひと』 「死の棘」の妻・島尾ミホ俤久美子新潮文庫 『死の棘』に出てくる電報と、脅迫の紙片。島尾さんの愛人が、島尾家に電報を打ち、島尾家の郵便受けに紙片を入れた。 でも、実際は違うのではないかという意見がある。島尾さんの自作自演ではないか…

AZUMI

2023年5月27日(土)野毛 喫茶みなとAZUMI 「古いレコード」って、こんな盛り上がる?って、可笑しかった。 久しぶりの、「りゅういち」、「just like a boy」。時の経過が、切ない。もっと歳を取ると、儚さを感じるのかもしれない。 初めて聴いたと思う歌、…

AZUMI

2023年5月22日(月)入谷 なってるハウスAZUMI もっとずっと聴いていたかった。 インストの割合が多かったからかも。大仏ビートシリーズがインストが多いから、慣れていて心地よい。 初めて(多分)聴く、メロディ、言葉があった。捉えられない自分には、風…

良元優作+バンド、夜久一

2023年5月19日(金)代官山 晴れたら空に豆まいて良元優作 + 服部将典、みしませうこ、大野慎矢夜久一 合奏、いいなぁ。 「ペンノレ」の前奏、気持ち良かった。 バグパイプの音は、陽気で、うるさいイメージだった。そうではなかった。暗さや不気味さを醸す…

夜久一&横山知輝

2023年5月13日(土)郡山 OLD SHEP夜久一&横山知輝 夜久さんの熱い部分が、横山さんのベースによって、もっと熱くなる感じ。 夜久さんのギターの弦が切れる音、初めて聞いた。 お二人のライブ、また聴きたい。 福島弁、赤羽のキャッチの言葉。そして、もう…

陸奥国一宮神社

八槻都々古別神社(やつきつつこわけ) 随神門の天井。 この狛犬は、小松利平という石工が彫ったものとも言われているそう。実際は、不明。 小松利平は、1804年に、高遠(長野県伊那市)に生まれた。石工として出稼ぎに出て、福島県に居ついた。これは、脱藩…

『ルポ西成』

『ルポ西成』國友公司彩図社 2018年(文庫は2020年) 「もう疲れたやろ?」 これは、ヒットマンが、(主に)西成の路上で、ターゲットに掛ける言葉。ヒットマンは、貧困ビジネス業者。ターゲットに声を掛け、生活保護申請に手を貸す。 「もう疲れたやろ」に…

『ルポ路上生活』

『ルポ路上生活』國友公司KADOKAWA 2021年 山谷の炊き出しに参加した時のことを、思い出した。 特に一人の青年のこと。 ボランティアだと思っていたら、路上生活をしているのだった。 そうと知って、とても驚いた。見た目は、確実に、誰からも違和感を覚えら…

『ルポ 歌舞伎町』

『ルポ 歌舞伎町』國友公司彩図社 2023年 「東横キッズ」のいる場所って、渋谷だと思っていた。 「東横」と言えば、思い浮かぶのは「東横線」、「東急百貨店東横店」、「東横のれん街」だし。…無くなっちゃったのもあるけれど。 それに、新宿に、「キッズ」…

『炎の爪痕』

『炎の爪痕』アン・クリーヴス玉木亨 訳創元推理文庫 家庭内で暴力にさらされた子供。子供に無関心な親に育てられた子供は、自分で、自分と兄弟を守らねばならない。自己愛の強い母親の面倒を、捨てきることができない子供。 そういった子供たちが出てくる。…

AZUMI

2023年4月13日(木)北浦和 ちどりAZUMI なんでか、とても大阪を感じた。「dirty old town」に、頭の中で、「夢見るベランダ」がくっついていった。 とても「大阪」を感じたのだけれど、その「大阪」が何なのか、分からない。 不思議な、面白い感覚だった。 …

AZUMI、横山知輝

2023年4月5日(水)浅草 BARデンキューAZUMI、横山知輝 舞台の蹴込みにグルッとLEDライトが点いた時、「スポットライトと水たまり」を聴きたいと思った。AZUMIさん、歌った。 嬉しい。 先日、夜久さんが「父のワルツ」を歌った。一昨日、AZUMIさんも歌った。…

AZUMI

023年4月3日(月)池袋 バレルハウスAZUMI 最後、「魔法のドラゴン」。西村ツチカさんの絵が思い浮かんだ。西村さんが「魔法のドラゴン」を絵にしたら、どんな感じだろう。どんなドラゴンだろう。ラストの解釈は、どんな? 「何も考えない」。アコギの空気の…

『葬送の庭』

『葬送の庭』タナ・フレンチ安藤由紀子 訳集英社文庫 父親は、誰がやったのか分かったのだろう。だから、フランクに、今すぐに家を出て二度と来るなと言った。母親を、これ以上悲しませないため。 でも本心は、自分の介護をする人がいなくなるからであるよう…