『ルポ川崎』
少し前に、違う著者による「ルポ」+「地名」の本を読んでいた。
その地名は、「歌舞伎町」・「西成」と、地名ではないけれど「路上生活」。
今回は、「川崎」。
漠然と、どこも治安があまり良くない感じのところ。
でも、読んでいて、受ける印象が違っていた。
川崎では、「仲間」という意識が沢山出てくる。
歌舞伎町・西成・路上生活には、無かった感覚。
路上生活の荒川河川敷に至っては、「一人にしておいて」だ。
歌舞伎町には、「組織」はあった。
「出身国」の集合はあった。
でも、「仲間」という意識ではなかった。
…ホスト達は、「仲間」という意識があったかも。
そして、もしかしたら、東横チルドレンを取材していたら、「仲間」という意識がでてきたかも。
川崎で取材したのが、若者が多かったから、「仲間」という意識が多かったのかな。
友川カズキさんの章には、なかったものな。
(友川さんの部屋には、セリーヌの全集がある!)
でも、路上生活には、人と繋がれない若者が出てきていた。
著者の目の向くところの違いかな。
ラップやヒップホップのことは、全然知らない。
読後、BAD HOPを、You Tubeで検索してみた。
なんと、5日前に、解散の動画をアップしていた。
全然知らないのだけれど、この本を読んだ直後だったので、
川崎の、一つの時代が終わった感じ。
素敵な人がいた。
「例えば、この近くの〈まーちゃん〉って居酒屋の父ちゃん母ちゃんには、ドツボにはまっている人を受け止めるような温かさがあるんですね。何かを良くするというよりは、ただ単に受け止める」