『姉妹の家』

『姉妹の家』
シャルロッテ・リンク
園田みどり 訳
集英社文庫

昼メロみたいだった。

解説に、ドイツで2時間ドラマ化されたとあった。
2時間では無理だろう。
昼メロだったら、毎回、盛り上がりそう。
視聴者は、自分の中にある憎しみや妬みを、昇華させる。

優しさの欠片も無い物語なのに、カバーイラストは乙女チックで優しい。
このカバーイラストに惹かれて読んだ人は、ドン引きだろう。


この方の作品の登場人物には、パターンがある。
自己肯定が低い人。依存症の人。虐待する男と、そんな男から離れられない女。自分が安らげる家庭を求める夫と、外でキャリアを積みたい妻。

登場人物が生活する狭い世界が、いくつか重なることによって、各人が抱えていた闇が明らかになっていく感じ。