「ジョン・リーバス警部シリーズ」1
「ジョン・リーバス警部シリーズ」1
『紐と十字架』
リーバス、41歳。刑事部長。
リーバスは、高校卒業後、軍隊に入った。
S.A.S(イギリス陸軍特殊空挺部隊)で、心を病んで除隊し、警官になった。
対テロリストの新チームに入るくらい、優秀な兵隊だった。
でも、IRAに潜入して膝を撃ち抜かれる事態になっても、身分を明かさない精神力を鍛え上げるテストで、心が壊れた。
『影と陰』
リーバス、警部に昇格。
ブライアン・ホームズ刑事登場。
『血の流れるままに』
友人同士の十代の青年二人が、警官に追われて、抱き合って、橋から飛び降りるシーン。
『黒と青』
リーバスと、ジャック・モートン警部のやりとりがとても好き。
でも、ブライアン・ホームズ刑事部長が辞表を提出して涙。
『首吊りの庭』
ジョーダンという、罪を犯した少年。
キャンディスという、連れ去られた息子を探す、不法移民の売春婦。
『死せる魂』
出所した連続殺人犯オークスに追い詰められて行く、タブロイド紙の記者スティーブンス。
ブライアン、ジャニス、デイモンの3人から成る家族の壊れ方。
『蹲る骨』
ギャングのボス、カファティが聴衆の前で歌うシーン。
「ロイヤル・オーク」という生演奏が行われるバーで、無伴奏で、ロバート・バーンズの歌を歌っていた。
通りまで聞こえたその歌声は、豊かなバリトンだった。
『滝』
リーバスが、一番心をさらけ出せたのは、コナー・レアリ神父だった。
レアリ神父は、リーバスが、自分に課せられた苦行だと思うこともあった。
『甦る男』
警察学校の再教育コース。
スコットランドのあちこちから、古参の警察官6人が送られる。
その中の一人が、自分たちを「ワイルド・パンチ」と称した。
『血に問えば』
リーバスの従弟アラン・レンショウと、リーバスの記憶のずれ。
『獣と肉』
「移民はベルファストなどの土地へも流入しました。そこに生きるチャンスを見たんです。だが宗教的紛争に関わってきた住民は移民を歓迎しなかった。彼らは何でもカトリックかプロテスタントという見方をする……たぶん新しく入ってきた宗教に脅威を覚えたんじゃないでしょうか。暴力沙汰が頻発しましてね。それは本能だと思いますよ、理解できないものを排除したい気持ちは」
『死者の名を読み上げよ』
作者に、もう少し、エレン・ワイリーに優しくしてほしい。
『最後の音楽』
リーバス、60才。定年。
生死を賭けた戦いで勝つのは、自分でなけれならないのだ。だから、たんにカファティを捕まえればいいのではなく、手段や方法も重要なのだ。長年おれはあいつと戦ってきたのに、今や最新技術と眼鏡をかけた会計士が最後の仕上げをしようとしている。死闘も、罵り合いもなく、血も流れない。
死闘があるべきだ。
罵り合いがあるべきだ。
ジョン・マーティンが歌っている。頭のいかれたやつがいる、と。