『緑衣の女』

『緑衣の女』

アーナルデュル・インドリダソン

訳・柳沢由美子

創元推理文庫

 

エヴァは、どんなやつか見たくて、父親を探し出した。

母親は、父親は「あわれな卑怯者」だと、エヴァと弟に言い続けていた。

そして、エヴァと弟は、その父親にそっくりだとも。

 

ラスト近く、緑衣の女が、父親について語る。

ちょっと救われるような感じもした。

一方で、絶望的な連鎖だとも思った。

 

緑衣の女の父親がそうだったとしたら、エヴァも、自分の正体が分かっているのではないだろうか。