「あずみの森 14」

「あずみの森 14」

 

AZUMI airplane guitarは、そんな風に誕生したのね。

 

AZUMIさんとフルヤさんは、赤い糸で結ばれていたみたいなご縁。

 

そう思ったけど…。

 

ギターが、AZUMIさんとフルヤさんを引き寄せたな気もしてきた。

 

前世、AZUMIさんは、兵役についていた。

所属は、空軍。

 

徴兵される前は、町のバーで、ブルースギターを弾いていた。

 

除隊したら、国中を旅して、あちこちの町でギターを弾くことを夢見ていた。

 

そんなことを、自分の戦闘機に語っていた。

ギターを弾いている気分で、歌も歌っていた。

 

戦闘機は、そんなAZUMIさんが大好きで、そんな時間が楽しかった。

AZUMIさんが、ギターを思う存分弾けるようになるといいなぁと思いつつ、除隊してお別れするのは寂しいなぁと思っていた。

 

ある日、戦闘機は銃撃されてしまう。

 

落下していく中、戦闘機は、「来世、AZUMIさんが一番愛するギターに生まれ変わって、弾き倒されたい!!」と、ドMな願いをかけた。

 

そんな純情な願いが叶った、美しい音。

 

ギターの説明のノートに、「カレンダーガール」の歌詞があって、期待した。

 

でも、歌われなかった。

後でね♪ 後でね♪ ってこと?

 

後って、いつ?

 

最後の曲、また聴きたい。

 

…。

サン・テグジュベリも、複葉機に乗っていたかな。