AZUMI、宮田信

2022年11月20日
新宿 ラバンテリア
AZUMI GUEST:宮田信

お見合い席に座ってしまった。

この距離だったからだろう。
「pretty girl milking a cow」のインストで、メープルを思い出した。

ギターを弾いているのは飼い主のトレンチさんではなくて、AZUMIさんだけれど。

足元に蹲って耳をぴくぴくさせていたメープルが、AZUMIさんを見上げる。
そんなイメージが湧いて、とても幸せな気分になった。

ギターのお腹の中から撮った、弦の揺れも見えるようだったよ。


その真逆で、「何も考えない」はとても怖かった。
目を閉じて聴いていた。

何かクレイジーな気配に囲まれていく感覚。
演奏とは関係ない、音や声。

怖いけど、もっと浸っていたくもあった。
怖いけど美しい、そんな夢の中にいるような感じ。


「SUE」から「そこにあるところ」に移るところが、なんか堪らなかった。
この歌だけではないけれど、どうやって、その一音を選んで、次の一音を選んでいくのか。
私には、とても不思議。

そして、思い出した。
上尾で聴いた「書く」の終わりの方のギター、いい感じだったような…。


アンコールの「ホーボーソング」(?)に、通りの景色がとても似合っていた。
路地にピカピカ点滅するチープな照明、風に翻る色鮮やかな旗。

それに気付くことなく、一人のホーボーが、そこを歩き過ぎて闇の中に消えていく。
そんな孤独。

マッチ売りの少女が、窓越しに、温かい家庭の景色を見る。
そんな孤独。

この感じ、覚えておこう。


初めて、猫をなでることができた。
寝ぼけながら、指を舐めてくれた。

眠る猫は、眺めているだけで幸せな気分。
2匹くっついていると、倍の幸せ。

この感じも、覚えておこう。


最後になっちゃうのかなぁ。


宮田信さんの、好きなものを支える行動、素敵。
日本人の宮田信さんにとって、チカーノの音楽って何なんだろう。
ただ、音楽としての魅力なのだろうか。

半年位前に、ジャマイカのミュージシャンを好きになった。
そして、ラスタマンという言葉を知った。

そこに、チカーノが現れた。

地図を開いて、ジャマイカとメキシコの場所を確認した。
未知な世界。


メープルを思い出した一日の終わり。
久しぶりに、You Tubeで「Acoustic Trench」を観た。
「ハレルヤ」を選んだ。

愛。